マチキネマ

夜中に青春時代を思い出すと恥ずかしくて布団の中で顔おおってジタバタしちゃうけど、その感覚も実は嫌いじゃなかったりするよね。


なんで青春って、青い春って書くんでしょうね。


青春は、陰陽五行説に由来する。
陰陽五行説には、「木・火・土・金・水」の五行があり、各々に対応する「方位」「色」「時」「神」がある。
五行の「木」は、「東」「青」「春」「青竜」に対応し、春の色は「青」であることから、「春」の異称が「青春」となった。
「朱夏」「白秋」「玄冬」も、陰陽五行説に対応する色に基づいた季節の異称である。
春の異称「青春」が、年の若い時代をさすようになったのは、夢や希望に満ち溢れていることから、人生の春にたとえられたものである。
季節の異称の中で「青春」のみが人生の時期を表しているのは、「青二才」や「青臭い」のように、「青」に「未熟」の意味が含まれていることも影響していると思われる。

語源由来時点より


へー、なるほど。
ご覧のとおりマチキネマは水色のカバーということもあってか、青春チックな短編集で構成されてます。

青春って、なんですかね。
『夢や希望に満ち溢れている』って書いてあるけど、どうなんだろう。

世界が滅亡の危機になっちゃえばいいのに。
そんで自分が立ちがるヒーロー的なものになって、いえ、恋なんてわかりません、これが私の運命ですから、なんてことを言いたいなーて思う女子高生。
まぁそんな女の子が出てくるわけだけど、これも立派な青春だよね。

青春って、なんですかね。
自分の周りの状況にたいして鋭敏になること?
鋭敏になっちゃったからこそ、それが嫌で自分の世界に没入しちゃうこと?

青臭いよね。
あ、青臭いも青なんだね。上にも書いてあるけど。

とはいえ、青春は年齢に限定されるものじゃない。
冒頭の話なんかは、お客のおばさんにときめいちゃった番頭のおっさん。
惜しげもなく「キラキラ見えんだよ」なんてことを言っちゃう。

まぁ、こういう青春っていうか、青年期が抱えやすいモヤモヤした感情ってのは、広義で見ればたくさんのマンガで描かれてきていることだと思う。
あげていけばきりがないけど、最近だったら浅野いにおとか。

で、じゃあこのサメマチオさんが、どうこの感情にアプローチしてるのか、てことなんだけど、「自覚」と「照れ」だと思う。

おばさんにときめいちゃうおっさんも、自分がキモいってのは分かってる(本人談)。
いわゆる中二病っていう感じの昔の自分の文章を思い出して、夜中にゾワゾワしちゃう男。

自分がいわゆる「青春」してることも、してたことも、分かってるんだよね。
分かってるけど、それ以外にどうしようもなかったのも、分かってるんだよね。

で、この作者は、その所在なさっていうか、「いやー、まぁ、へへへ」ていうやり場のない青臭い思いを、ちょっとギャグテイストでさばいてる。
ここに、作者の照れが見えるんだよね。

青春を語る難しさって、青春について語ること自体が「青春」なんだよね。
自覚していることの自覚、という終わらない連続。
そのモヤモヤした、ちょっと照れくさい感じが続きかねないレールを、ギャグっていう形ではずれてる。

ギャグっていうか、ツッコミかな。
自分が描いた青春に、自分で「くっせぇなーこいつら」とつっこむ。
自覚してるんですよ、僕だって、という、照れと、防衛。

はたから見れば、ウジウジしたちっちゃいこと。
でも、大半の人の青春って、そうでしょ?
女の子を自転車の荷台に座らせて、坂道をブレーキいっぱいかけて下った人がどれくらいいるんだろう。
むしろ、肥大化してく自分の感覚を抑えきれなくて、時に暴走して、うまくいかなくて、当時も、今も、なんだか恥ずかしい、て感覚を覚えるのが、1つの青春なんじゃないかな。

照れくさくて、恥ずかしくて、どうしようもない青春への諦め。
でも、それの小さな肯定。
そんな感じのマンガ。
青春したかった人、青春してる人、青春したか覚えてない人、おすすめします。



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