週末、森で

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自然な自然

あたしたち
ちょっとだけ、
自由なのかもね〜



雑誌の読書プレゼントでハイブリッドカーが当たった早川さん。
東京の駐車場の高さにびっくりして、だったら、と田舎に住むことに。
東京で働く親友のマユミとせっちゃんも週末遊びにくる。

1話4~6ページ程度の話が詰まった本。
4コマで進んでいくけれど、落ちという落ちがあるわけじゃない。


1   2


この早川さん、いわゆる田舎のスローライフだとか、ロハスな生活を送る気はない。
田舎に住んでいるのに野菜はお取り寄せ。
住んでいるのは田舎と言えど駅前。
「スローライフになってないじゃん」とマユミに言われても、
「カメじゃあるまいし」
と答える早川さん。

田舎だから、という風に気負いはしないけれど、普通の生活の中に自然がしれっと入ってくる。

物語の大変は、唐突に終わる。
ブツッと切れて次の話へと移る。
でもここにかすかに、余韻のようなものを感じる。
いや、余韻とは少し違うかな。

ロウソクの火を消すと、残像としてぼんやり炎が残る。
そんな感覚。
響いた音がゆっくりと空気に吸い込まれていくような余韻とは違う。
唐突に物語は終わって、でも僕の中に小さな残像が余韻のようにゆらめき、消える。

早川さんは、ちょっと完成され過ぎている。
自分の生き方、ていうものががっしり地面に足をついていて、ゆらぐことがない。
東京での生活で、マユミやせっちゃんは田舎で過ごしたことを思い返して、反省したり、歩みを進めたりする。
正直、それが少し僕には積極臭くも感じられた。
スローライフ、ではないけれど、田舎で自分の生き方を強かに貫いてる早川さんが、なかなか都会人にはまねできない存在として登場し、僕らを諭す、といったような。

でも、だからこそ僕は都会人、一般人のマユミやせっちゃんがいとおしい。

「目的地に行くだけのために人間って歩くわけじゃない」
という言葉をマユミは早川さんから聞く。
そして、東京で落ちている空き缶を見つける。





この最後のセリフなんか、とっても僕は大好きです。
こういった人間臭さが溢れるキャラクターに、僕はすごく共感を感じるし、応援したくなる。

早川さんは全てを悟っているようで、僕はちょっぴり近寄りがたい。
でも、僕も含め、世の中の大半のみんなは未完成だ。
そしてきっと、死ぬまで未完成だ。

でも、だからこそ、『週末、森で』なんだと思う。
もう都会、ていうか、現代に染まってる僕らには、週末、森に行って癒され、何かを発見し、それをいつもの生活に少し還元する、その距離感がベストなんだろうな、と思う。

とはいえ、僕の家のまわりは田んぼも広がっていて、牛が鳴く田舎だったりします。



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